シン・クライアント端末としても最適なUMPC
UMPCやMIDはほとんどの製品がコンシューマ向け。今のところ,企業ユーザーには縁遠いかもしれない。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20080804/312061/?ST=network
それでも一部には,UMPCを活用する企業向けのソリューションが登場している。代表例がサイボウズ・メディアアンドテクノロジー(サイボウズMT)やソフトブレーン・インテグレーションが提供する「モバイル・シン・クライアント」だ。いずれもHSDPAの通信カードを装着したUMPCをシン・クライアントの端末として使う。
最近は端末紛失時の情報漏えいを防ぐためにノート・パソコンの持ち出しを禁止する企業が多い。だがそれではあまりにも不便。そこで,セキュリティ対策と利便性を両立できるモバイル・シン・クライアントが注目されている。
通信と描画だけならパソコンは不要
シン・クライアント端末が実行するのは,通信と画面の描画,ユーザー・インタフェースの処理だけである。これなら性能的にはUMPCで十分。高性能なノート・パソコンは要らない。HDDを内蔵しない製品が多いUMPCは,情報漏えい対策の面からも企業のニーズを満たせる。さらに従来のシン・クライアント端末に比べると価格も安い。UMPCはモバイル・シン・クライアント端末として,現状では最適だ。
サイボウズMTのソリューションでは工人舎のUMPCをベースに開発した「Nexterm TN07 Series」(写真1)を端末として利用する。シン・クライアントはサーバーでアプリケーションの実体を動かすタイプのシステムを使う。
写真1●サイボウズ・メディアアンドテクノロジーのシンクライアント端末「Nexterm TN07P」
[画像のクリックで拡大表示] 一方,ソフトブレーン・インテグレーションのモバイル・シン・クライアント「ビジネス・ゲート・プレミア」ではEee PCなどを端末に使う。Eee PCからWindows XPの「リモート デスクトップ」を使って会社のパソコンに接続する。この際,外部に用意した中継サーバーを介してHTTPSで通信するので,会社側ファイアウォールの設定変更は最小限で済む。
同社の柴崎忠生社長は「Eee PCは,業務のメイン端末として使うには辛いが,外出時の端末としてなら十分に役立つ場合が多い」と語る。ユーザーは,社内では通常のパソコンを使い,社外ではEee PC+モバイル・シン・クライアントという具合に使い分ければ良い。
なお,リモート デスクトップを使う場合,接続先となる社内のパソコンの電源がオフになっていると使えない。パソコンの電源を切っていても使えるようにしたい場合は,WOLサーバーを導入することで解決できる(図1)。ただ,ビジネス・ゲート・プレミアはWOLに対応していない。
図1●UMPCはモバイル・シン・クライアントの端末に活用できる
WOLサーバーを導入すれば,社外からパソコンの電源をオンにできる。
[画像のクリックで拡大表示]
(武部 健一=日経コミュニケーション) [2008/08/22]
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