クアルコム、ノキアとの特許紛争で和解合意
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)携帯電話機メーカー最大手であるフィンランドのノキア(NYSE:NOK)(NOK1V.HE)と無線通信技術大手の米クアルコム(Nasdaq:QCOM)は23日夜、さまざまな通信規格や技術にかかわる新たな合意に達したと発表した。これにより両社間のすべての訴訟について和解することになり、ノキアは欧州連合(EU)の欧州委員会への異議申し立てを取り下げる。
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCHA7029.html
合意の対象となる通信規格には、世界で普及しているGSMのほか、EDGE (GSM規格をベースとしたデータ伝送技術)、CDMA(符号分割多元接続)、W-CDMA(広帯域・符号分割多元接続)、HSDPA(W-CDMAの高速データ通信規格)、OFDM(地上デジタル放送などの伝送方式)、WiMAX(ワイマックス、長距離伝送が可能な無線通信規格)、LTE(HSDPAをさらに進化させたもの)などが含まれる。
新たな合意は15年間にわたるもので、ノキアは、同社のモバイル機器や、ノキアと独シーメンス(NYSE:SI)との合弁会社であるノキア・シーメンス・ネットワークスのインフラ機器に、クアルコムのすべての特許権を使用するライセンスを得た。
さらにノキアは、自社の特許権をクアルコムに直接対抗する形では使用せず、クアルコムがノキアの技術をクアルコム製チップセットに取り入れることができるようにした。
和解合意では金銭面について、クアルコムに前払い金を支払い、その後は特許権使用料を支払うこととなった。
ノキアのオリペッカ・カラスブオ最高経営責任者(CEO)は「今回の合意による金銭的なプラスの影響は、ノキアが当初から想定していたものだ」と語った。
クアルコムは和解合意の発表に先立ち、23日の取引時間終了後に予定していた4-6月期(2008年9月期の第3四半期)決算の電話会見を、翌24日の米東部時間8時に延期すると急きょ発表し、投資家を驚かせた。この発表で、同社はノキアとの和解合意に向け交渉しているのではないかとの観測が広がっていた。
この予期せぬ発表を受け、クアルコムの株価は23日の時間外取引で急騰した。通常取引終値は前日比0.72ドル(1.63%)高の44.82ドル。その後の時間外取引では終値比18.70%高の53.20ドルで取引されている。
23日午前にはノキアとの特許訴訟の審理がデラウェア州の裁判所で始まる予定だったが、この審理もすでに延期されていた。
両社が2001年に結んだ特許権使用についての契約は07年4月に満了し、その後は両社間で訴訟合戦が続いていた。こうした訴訟の行方は双方にとって重要な意味を持つ。リーマン・ブラザーズのアナリスト、ティモシー・ルーク氏は、満了した契約の条件に基づけば、ノキアが08年にクアルコムに支払う特許権使用料は約6億ドルになっていたと見積もっている。
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