逆転の発想で日の丸モバイルを世界に
春からの新生活に向けて、携帯電話の買い替えを検討している人は多いだろう。携帯電話は、日本のIT関連消費をけん引する主力製品の一つ。しかし、NTTドコモ向け携帯端末からの大手メーカーの撤退が報じられるなど、先行きに不安を感じる話題も出始めている。一方で、事業が好調に推移しているメーカーもある。イー・モバイルがそうだ。例えば、同社の純増の月間契約数は、2008年1月にNTTドコモを上回り、ソフトバンク、KDDIに次ぐ3位に躍り出た(電気通信事業者協会の調べ)。イー・モバイルは、音声通話サービスで他社と競ってきたメーカーではない。同社の特徴は、定額制の高速データ通信サービスにある。音声通話サービスは、2008年3月28日から新たに始める。今回、イー・モバイルの千本倖生代表取締役会長兼CEOに、モバイル事業にかける意気込みと今後の展望を語ってもらった。
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20080325/297033/
■高速なデータ通信サービスを始めて約1年。振り返っていかがですか。
あらためて、今後は間違いなくデータ通信が携帯電話市場での主役になるだろう、と感じました。実際、最近の携帯ユーザーを見ていると、ほとんどのやり取りがメール、つまりデータ(パケット)通信で、通話、つまり音声はあまり使っていません。データ通信の比率は、ここ1~2年で急激に伸びました。2000~2003年に起こった、固定電話からインターネットへという巨大な変化が、2007~2010年に今度は携帯電話市場で起こるでしょう。
一方、目を通信業界全体に広げてみると、ADSLや光ファイバーなどの有線通信に対する注目度が急激に下がり、ワイヤレス(無線)に関心を持つ人が一気に増えるでしょう。例えば、家庭でパソコンを使うとき、ワイヤレスのデータカードさえあれば、家の中でケーブルを引き回す必要はありません。高速なワイヤレス通信が可能なら、ケーブルをつなぎ替えることなく、寝室でも、居間でも、好きな場所でパソコンを使えるのです。
当社が昨年の3月31日に3.6Mbpsの定額制の高速ワイヤレス通信サービスを始めてから、ADSLを解約する人が出ています。ADSLにしろ、光ファイバーにしろ、制約が多い有線通信は、いくら莫大(ばくだい)な投資をして速くなっても、いずれは固定電話と同じ運命をたどるのではないでしょうか。
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