ルネサステクノロジ、携帯電話向け2G/3GデュアルモードRFトランシーバICを製品化
携帯電話向けに、超小型の2G/3GデュアルモードRFトランシーバICを製品化
― GSM方式とHSDPA/W-CDMA方式の高周波信号処理機能のほとんどを1チップ化し、
当社比で約20%実装面積を削減 ―
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=181322&lindID=1
株式会社ルネサス テクノロジ(本社: 東京都千代田区、会長&CEO: 伊藤 達)は、このたび、第2世代携帯電話(2G)および第3世代携帯電話(3G)の2つのモードに対応し、高周波信号処理機能のほとんどを1チップ化した、超小型2G/3GデュアルモードRF(Radio Frequency)トランシーバIC(以下、RF IC)「R2A60281LG」を製品化しました。2008年3月よりサンプル出荷を開始します。
RF ICは、受信した高周波の無線信号をベースバンドIC用により低い周波数に変換するなど携帯電話の送受信部に必須のICです。本「R2A60281LG」は下記の特長により、携帯電話のグローバル対応と小型・薄型化に貢献します。
(1) グローバル端末用に2G/3Gデュアルモードを1チップで実現
2G(GPRS/EDGE)のクワッドバンド(850MHz/900MHz/1.8GHz/1.9GHz)と3G(W-CDMA)のクワッドバンド(800MHz/1.5GHz/1.7GHz/2GHz)を1チップでカバーしています。さらに、HSDPA(注1)のカテゴリー7および8(最大7.2Mbps)をサポートしており、携帯電話のグローバル対応並びにデータの高速ダウンロードを実現します。
(2) 当社比で約20%実装面積を削減
上記に加えLNA(Low Noise Amplifier:低雑音増幅回路)も内蔵するなど、アンテナスイッチ以外の高周波信号処理機能を1チップ化して小型・薄型パッケージ(7×7×0.60mm)に搭載しており、当社比で約20%実装面積を低減。携帯電話の小型・薄型化が図れます。
(3) 3Gに対応した高速デジタルインタフェース機能を搭載
従来アナログベースバンドICで行っていたAD/DA機能を内蔵し、高速デジタルインタフェース(最大312Mbps)機能を搭載することにより、デジタルベースバンドICとのI/Qデータおよび制御データを高速でやりとりでき、高速大容量データ通信を実現します。また、アナログベースバンドICが不要になり、実装面積の低減も図れます。
<製品化の背景>
近年、日本国内における携帯電話では、海外のGSM方式(2G)にも対応したグローバルな3G端末への世代交代が急速に進んでおり、使用周波数帯のマルチバンド化が進んでいます。また、ワンセグ対応などマルチメディア端末として種々の機能が搭載され、実装する電子部品がますます増える反面、薄型化がトレンドになっています。このため、RF ICには、複数の周波数帯に対応した2G、3Gモードへの対応と共にさらなる小型・薄型化、および高速化が求められています。
ルネサスでは既に、小型・薄型パッケージで2G(GPRS/EDGE)のクワッドバンド(850MHz/900MHz/1.8GHz/1.9GHz)に対応したRF IC(5×5×1mm)と、3G (W-CDMA)のトリプルバンド(800MHz/1.7GHz/2GHz)に対応したRF IC(5×5×0.65mm)を量産し様々な端末に採用されていますが、上記のニーズに対応し、2つのRF IC を1チップ化し、かつ新たに3GPP(Third Generation Partnership Project)(注2)で標準化された1.5GHz帯にも対応した超小型2G/3GデュアルモードRF IC「R2A60281LG」を製品化しました。
<製品の補足>
本「R2A60281LG」では、LNAやループフィルタ(注3)、加えて、電波干渉に対する強化のため、CDMA2000 帯域妨害波対応として帯域外妨害波減衰用フィルタを内蔵しています。このため、高周波信号処理部のシステム開発期間の短縮が図れます。
今後の展開としては、さらなる高速通信を可能にする3G-LTE(注4)や4Gに向けたRF ICの開発を計画しています。
■ 注記
(注1) HSDPA: (High Speed Downlink Packet Access)
W-CDMAを拡張した高速パケット通信規格である。3Gに対して、3.5Gとも位置づけられている。下り方向最大14.4Mbpsのパケット通信が可能。また、カテゴリー8では最大7.2Mbpsの通信が可能。
(注2) 3GPP(Third Generation Partnership Project): 3G携帯電話の仕様を策定している国際機関
(注3) ループフィルタ: 発振器を制御するPLL回路の周波数特性を決める回路。
* PLL(Phase Locked Loop)回路: 位相同期ループ回路。
入力信号と、回路に内蔵された発振器からの信号を比較して周波数や位相のずれを検知し、その誤差を発振器へフィードバックして、出力信号を生成する回路。高い校正精度が要求される。
(注4) 3G-LTE(Long-term Evolution): 3G長期進化版あるいはスーパー3G(Super 3G)とも呼ばれており、下り最大100Mbps、上り最大50Mbpsの通信速度を想定したシステム。
* 記載の製品名、会社名、ブランドは、それぞれの所有者に帰属します。
■ 応用機器例
携帯機器: 3G/2G 携帯電話、3G通信カード等
■ 価格
製品名 R2A60281LG
パッケージ 120ピン LGA
サンプル価格(円)<税込> 1,050
■ 仕様
【 項目 / 仕様 】
製品名 「R2A60281LG」
プロセス 0.18μm Bi-CMOS
電源電圧 2.8V +0.1V/-0.1V
対応周波数 W-CDMA: バンド1(2GHz), バンド5(800MHz), バンド9(1.7GHz), バンド11(1.5GHz)
GPRS/EDGE: 850MHz, 900MHz, 1.8GHz(DCS), 1.9GHz(PCS)
HSDPA 7.2Mbps
パッケージ 120ピンLGA (7×7×0.60mm)
■ お客様からの問い合わせ先
株式会社ルネサス テクノロジ システムソリューション統括本部
システムソリューション第三事業部 RF製品技術部
〒100-0004 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 (日本ビル)
電話 03(5201)5099 (ダイヤルイン)
以 上
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