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アイピーモバイル、携帯事業へ参入継続…森トラストが支援

携帯電話事業への参入を断念する方向となっていたアイピーモバイルは10日、森トラストが筆頭株主となり、一転して参入計画を継続する方針を発表した。

http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20070411nt0c.htm

ただ、最大の課題である資金調達や具体的な参入時期は、現時点では未定だ。森トラストは、都内や主要都市に保有する自社ビルなどに基地局を設置し、事業化を支援するとみられるが、事業を軌道に乗せるためには、多くの課題が山積している。(佐藤公寛、河野越男)

急転直下

 アイピーモバイルは当初、2006年10月としていたサービス開始予定を今年春に延期したが、基地局整備などに必要な1500億円の資金を調達できず、一時は参入断念を覚悟していた。ところが、同社の設立主体で、筆頭株主でもあるマルチメディア総合研究所と森トラストの関係者が9日に協議し、森トラスト傘下で事業を継続することで最終合意したという。

 森トラストは支援の理由について、「都心などで企業向けにデータ通信事業の拡大が見込める」とし、都市整備に関連する投資事業の一環と位置付けている。「決定は急だった」としており、マルチメディア総研関係者との人的なつながりが、急転直下で支援が決まった背景にありそうだ。

事業プラン

 アイピーモバイルは今後、森トラスト傘下で月額定額制の高速データ通信事業に参入する計画だ。当初は関東地区で基地局500局の整備を目指す。森トラストは東京都心部に約50棟のオフィスビルなどを保有している。自社ビルに基地局を設置するなど事業を支援する。取締役も派遣する方針だ。

 ただ、事業や資金の詳細な計画はこれからだ。アイピーモバイルは「関東地区で事業を開始するには600億円は必要」としているが、記者会見で杉村五男社長は「サービス開始時期や資金調達計画は、森トラストと今後協議する」と、具体策は明言を避けた。

 総務省から割り当てられた周波数での参入は、今年11月までにサービスを開始する必要があり、早急な準備が求められている。

課題

 総務省は携帯事業への新規参入を促すため、イー・モバイル、ソフトバンクグループ、アイピーモバイルの3社に05年11月、新たな周波数を割り当てた。

 このうち、ソフトバンクは、すでに携帯事業を展開していたボーダフォン日本法人を買収して参入したため、周波数枠を返上した。

 アイピーモバイルが割り当てられた周波数を利用して参入すれば、今年3月末のイー・モバイルに続いて2社目の新規参入となる。

 ソフトバンクは06年度の契約数が前年度比で4・6%増加したが、シェア(占有率)は逆に0・2ポイント低下した。ボーダフォンの通信網を転用したソフトバンクですら、先行するNTTドコモとKDDIのシェアを奪うのは難しいことを示した。新規参入組が事業を順調に拡大するには、他社にはないサービスの提供など、工夫が求められそうだ。

携帯電話の新規参入を巡る最近の動き 時期 主な動き

2005年11月 総務省が、ソフトバンクグループ、イー・モバイル、アイピーモバイルの3社に、新規参入を正式に認める

2006年3月 ソフトバンクが、英ボーダフォンから日本法人の「ボーダフォン」を買収すると発表。買収総額は約2兆円

4月  イー・モバイルが事業資金を確保するため、約280億円の第三者割当増資を行うと発表

ソフトバンクが、割り当てられた周波数帯を返上すると総務相に申し出

7月  アイピーモバイルが、事業資金として40億5000万円を調達したと発表

イー・モバイルが、基地局などの建設業者として中国企業を選んだと発表

アイピーモバイルが、参入時期を当初計画の06年10月から07年春に延期

10月   ソフトバンクが、携帯電話会社名をボーダフォンからソフトバンクモバイルに変更 

2007年3月 イー・モバイルが、3大都市圏と京都市の一部で高速データ通信サービスを開始。約13年ぶりの新規参入

4月  アイピーモバイルが、森トラストの支援を受け、事業化を継続すると発表

(2007年4月11日 読売新聞)

YOL内関連情報

* 【ニュース】 アイピーモバイル、携帯事業参入を断念…資金調達難で (2007年4月9日)

* 【ニュース】 アイピーモバイル、携帯電話参入を断念…資金調達難航か (2007年4月9日)

* 【経済ニュース】 アイピーモバイルが携帯参入断念へ、資金調達難航か (2007年4月8日22:45)

* 【ニュース】 アイピーモバイル、携帯参入に再チャレンジへ (2007年4月11日)

* 【経済ニュース】 アイピーモバイル筆頭株主に森トラスト、携帯事業に再挑戦 (2007年4月10日23:02)

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