モバイルブロードバンドで企業ニーズに応える――イー・モバイル
携帯電話業界としては13年ぶりの新規事業者となるイー・モバイル。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0704/04/news004.html
高速データ通信に特化した同社のサービスは、企業のモバイル活用でも大いに注目されるところだ。第3回は、モバイルサービスの変革を目指すというイー・モバイル営業本部長の高島謙一執行役員に聞く。
2007年04月04日 07時00分 更新
定額制高速データ通信という新たな特色で携帯電話市場に参入したイー・モバイル。コンシューマ市場だけでなく、ビジネス市場でも同社の登場は大いに注目される。新規参入企業に向けられた期待に対し、どのように応えていくのか。営業本部長の高島謙一執行役員に聞いた。
ITmedia 携帯電話各社が音声とデータ通信サービスを行う中で、なぜデータ通信をサービスの主軸にされたのでしょうか?
tkemint01.jpg 高島謙一執行役員
高島 当社の母体のイー・アクセスは、ADSLで固定通信のブロードバンド普及を推進してきました。固定のブロードバンド通信が普及した今、次に取り組むべき領域が移動通信のブロードバンド化です。固定でブロードバンドサービスを提供していますので、モバイルでデータ通信を提供するというのは当社にとって自然の流れでした。
ITmedia モバイルデータ通信の需要はどれほどあるのでしょうか?
高島 法人でもコンシューマでも非常に高いと見ています。コンシューマでは主にPHSが利用されていますが、やはり通信速度の面で限界があります。当社のサービスは下りで3.6Mbpsの通信速度を提供できますので、新たな需要を喚起できるでしょう。また、学生や単身赴任者のように固定の電話回線を持たない人も増えていますね。そういった方に、契約当日から利用できる携帯電話の高速データ通信サービスはとても有効な手段になると考えています。
企業にとっても情報活用が欠かせない時代でありながら、これまでモバイルのデータ通信利用が進んでいませんでした。やはり、高額な通信コストや通信速度の面でビジネスシーンに求められるサービスがあまり無かったからだと思います。当社のサービスは、このようなニーズに応えられると思いますので、企業とコンシューマの双方でユーザーを獲得したいと考えています。
モバイル通信を求める企業
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モバイル通信を求める企業
ITmedia 新規参入としてコンシューマ市場で大きく注目されていますが、企業からの反響はいかがですか?
高島 家電量販店やテレビコマーシャルを見るとコンシューマ向けの華やかな訴求が目立ちますが、企業からも電話やWebで当社の予想を上回る問い合わせを頂いています。今のところ一次対応が中心となっていますが、担当者はてんてこ舞いといった状況ですね。
ITmedia 企業のモバイルデータ通信のニーズが高いということでしょうか?
高島 サービスに関する問い合わせだけでなく、さらに踏み込んだ内容の具体的なご相談が目立ちます。例えば、今利用している台数でイー・モバイルのデータ通信カードに切り替えると通信コストがどれくらい変わるのか――というような成約につながる可能性のある話も頂いています。
tkemint02.jpg サービス開始前の予想を超えて、企業からの積極的なニーズがイー・モバイルに寄せられているという
また、PDAタイプの「EM・ONE」では、業務利用を視野に入れて動作検証をしたいという希望やアプリケーション開発に関するご相談もあります。積極的な企業では、ノートPCの代わりにEM・ONEを業務に使いたいという声があります。EM・ONEは、導入コストがPCほど掛からず、携帯性に優れてドキュメントデータも利用できることから、新たなコンピューティングツールとしての利用されることを期待しています。
モバイル活用というと、流通業界や営業社員が対象だというイメージが強かったのですが、特定の業界に偏ることなく幅広い種類の企業から問い合わせを頂いています。モバイル導入を考える企業が潜在的に多かったのだろうというのが正直な感想です。
ITmedia 音声サービスについては2008年春に始められる予定ですね。
高島 具体的にどのような形でサービスを提供できるかどうか検討を進めているところです。しかし当社はサービスを始めたばかりですので、まずデータ通信に対するユーザーの信頼を獲得しなければいけないと考えています。データ通信サービスが定着した上で、それを活かす形で音声サービスも提供したいと考えています。
ITmedia EM・ONEと通信カードタイプの端末では、どちらのニーズが高いのでしょうか?
高島 先行予約の状況をみると大半がEM・ONEでした。これは個人ユーザーが予約されたものです。しかし、途中から通信カード端末の申し込みが急激に増えてきました。これは、企業ユーザーの期待が日増しに高まっているのではないかと期待しています。
パートナーと一歩ずつ
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パートナーと一歩ずつ
ITmedia 販路やパートナー戦略をどのように展開されますか?
高島 SOHOやコンシューマ向けにはオンラインショップや家電量販店での販売が中心になりますが、企業向けには直販と代理店との協力体制で活動していきます。また、SIベンダーやアプリケーションベンダーとの協力体制をまさに拡大させている途中です。
ITmedia モバイルソリューションでは他社が先行しています。
高島 まずは1社1社のニーズにしっかりと対応して、当社が貢献できるソリューションをパートナー企業とともに確実に提供していくつもりです。そして実績がある程度積み重なってくれば、汎用化してリーズナブルな形のサービスとして提供できるようになるでしょう。
ほかの通信会社は皆そのような長い道を通って、今のような充実した体制を作り上げてきたはずです。当社もその道を通り、早く追いつきたいと考えています。
ITmedia 今後はどのような展開をお考えですか?
高島 サービス開始前から数多くの期待の声を頂きましたので、今は確実にその期待を信頼に変えていかなければなりません。スタートしたばかりの会社なので、顧客の叱咤激励を頂きながら、当社自体も企業力を高めて、お互いに「WIN - WIN」となれる関係を数多くの企業と作り上げたいですね。
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